第3回「一日一訓カレンダーフォトコンテスト」―ほとけの心― 結果発表

今年で第3回目を迎えた「一日一訓カレンダーフォトコンテスト」ですが、おかげさまで、今回も多くの作品が集まりました。

9月5日に審査会を開催し、優秀な作品の中から選りすぐりの32点(表紙を含む)を入選作品に決定しました。尚、入選作品を掲載したカレンダーは2017年6月の刊行を予定しています。

このカレンダーは、日めくりで仏典や各宗祖の言葉を、写真とともに味わっていただけます。15万部が、国内寺院をはじめ海外にもひろく頒布されます。

第3回「一日一訓カレンダーフォトコンテスト」審査の様子

●審査員…石黒健治氏(写真家)、杉全泰氏(写真家)、丸林正則氏(写真家)、金子美智子氏(写真家)

●賞金… 表紙採用10万円(1点)/入選作品5万円(31点)

  • 表紙
  • 1日
  • 2日
  • 3日
  • 4日
  • 5日
  • 6日
  • 7日
  • 8日
  • 9日
  • 10日
  • 11日
  • 12日
  • 13日
  • 14日
  • 15日
  • 16日
  • 17日
  • 18日
  • 19日
  • 20日
  • 21日
  • 22日
  • 23日
  • 24日
  • 25日
  • 26日
  • 27日
  • 28日
  • 29日
  • 30日
  • 31日

表紙 : 「正しい努力―正精進」

安藤かつ子
表紙 : 「正しい努力―正精進」

講評
やさしい色合いが美しい。先に咲いた花がつぼみに「頑張ろうよ」と声をかけている感じがする。

1日 : 心を制することは楽しい

細野昇
1日 : 心を制することは楽しい

講評
活気がわいてくる力強い“だるま朝陽”。月始めにふさわしい一枚。

2日 : 足ることを知る者は 身貧しけれども心富む

富田康代
2日 : 足ることを知る者は 身貧しけれども心富む

講評
心豊かな笑み、満足している表情がすばらしい。アングルが固定されてなく動的で、上を切った構図もよい。

3日 : 石の上にも三年

百﨑礼治
3日 : 石の上にも三年

講評
時が固い岩を割る力を木に宿らせたような「がまん強さ」を感じる。きっと四年目には花が咲く…。

4日 : 人間に生まるること大いなるよろこびなり

西村優生
4日 : 人間に生まるること大いなるよろこびなり

講評
旗がたなびいている様子が爽やかで、人間のよろこび、活気を表現している。

5日 :守り 育て 救い取るのが仏の心

塚本博明
5日 : 守り 育て 救い取るのが仏の心

講評
我が子への愛情が感じられる。子どもたちの動きもよく撮れていて、鳥と同じ高さのアングルもよい。

6日 : 怒りは敵と思え

長吉秀
6日 : 怒りは敵と思え

講評
内なる怒りをうまく表現している。怒りの炎は小さなうちに抑えなくてはならない。

7日 :自他平和

岡野陞
7日 : 自他平和

講評
花の蜜を舐めさせて花粉を運んでもらう。いただく鳥も与える花もお互いに助け合う。平和を象徴する一枚。

8日 : 貨幣の雨を降らすとも欲望の満足されることはない

平本貴範
8日 : 貨幣の雨を降らすとも欲望の満足されることはない

講評
雪の白さ、青い背景が美しい。上から光を照らしているようにも見え、降りしきる様子が印象に残る。文言にも合う

9日 : 目は口ほどに物を言う

藤本興一
9日 : 目は口ほどに物を言う

講評
問いかける目がするどく、強さがあり、効いている。目を見れば考えていることが判断できる。

10日 : 雲 破れて 月 池に来る

松井大典
10日 : 雲 破れて 月 池に来る

講評
地上は朝もやでガスっているが、天空は明けてきて月が水面に映っている。うまく見えずとも先には光あり、という先行きの透明度を感じる。

11日 : 網の目が 互いにつながりあって網を作っている

高橋住江
11日 : 網の目が 互いにつながりあって網を作っている

講評
複雑なつながりが表現され、影まで網になり、不思議な感じがする。建築写真というところが新しい。

12日 : 聞くは一時の恥 聞かぬは一生の恥

大島亮一
12日 : 聞くは一時の恥 聞かぬは一生の恥

講評
ひそひそ話をしている様が文言に合う。雰囲気をうまくとらえた一枚。

13日 : 人にものをほどこせば 我が身のたすけとなる

長谷利宏
13日 : 人にものをほどこせば 我が身のたすけとなる

講評
アブに花粉を与えることで花の子孫は続いていく。文言に合う。

14日 : 智慧ある人は 幻を幻と見る

江波戸由美子
14日 : 智慧ある人は 幻を幻と見る

講評
光をつかったおもしろい表現、不思議な印象を与える写真。

15日 : あらゆる現象は移りゆく たゆまず努力せよ

荢毛俊勝
15日 : あらゆる現象は移りゆく たゆまず努力せよ

講評
美しい雲の姿もすぐに形を変えてしまう。移りゆく様子をうまく雲に表現している。

16日 : 仏法には 明日という事はあるまじき

石川賢一
16日 : 仏法には 明日という事はあるまじき

講評
手前が暗く映る時間帯だが、花の色をうまく出している。明日はないという言葉の重たさ、怖さを感じさせる。

17日 : 願わないのに病み 望まないのに老いる

小澤繁治
17日 : 願わないのに病み 望まないのに老いる

講評
リアルな石仏で、生老病死をやむなくも受け入れるしみじみとした感じがでている。

18日 : 人生は朝露の如し

石井隆昌
18日 : 人生は朝露の如し

講評
葉脈から吸い上げた水滴の並びが美しい。それぞれ個々の人生を朝露にみたてる面白さもある。

19日 : 貪りと瞋りと愚かさという 三つの毒を捨てよ

大江雄一
19日 : 貪りと瞋りと愚かさという 三つの毒を捨てよ

講評
凛としてたたずむ様がすばらしく、落ち着きのある写真。

20日 : とらわれないとは 握りしめないこと

福田康幸
20日 : とらわれないとは 握りしめないこと

講評
手の中に乗っているように見える小さなカエル。何時でも自由に飛び出すことができる感じがする。

21日 : 眼 明らかなれば 途に触れて皆宝なり

佐藤静治
21日 : 眼 明らかなれば 途に触れて皆宝なり

講評
普通は見過ごしてしまう目立たない小さなカタツムリだが、見る心のある人には見えてくる。

22日 : 近くして見難きは我が心

山口元広
22日 : 近くして見難きは我が心

講評
我が心ほど見えていない部分が大きく、一部の垣間見える景色しか見えていない。内に秘めたる心をうまく表現した斬新な写真。

23日 : 一度 無常の風ふけば 花のすがたも散りはてぬ

加藤謹一
23日 : 一度 無常の風ふけば 花のすがたも散りはてぬ

講評
散ってなお美しい花の一生を感じる。うしろの波に風も感じ、几帳面に撮っている。

24日 : 内を修めないで外を守ろうとするのは誤りである

山田佳史
24日 : 内を修めないで外を守ろうとするのは誤りである

講評
内と外を光によって表わし、きわだつ表現となっている

25日 : 摂取不捨の光明は 念ずる所を照らすなり

松井大典
25日 : 摂取不捨の光明は 念ずる所を照らすなり

講評
レンブラント光線のハーモニー。全体に万遍なく光があたり、有り難い感じがする。手前のススキも季節感が出ている。

26日 : 散る桜 残る桜も 散る桜

松山進
26日 : 散る桜 残る桜も 散る桜

講評
木々に残っている桜と水に散る桜との静と動のすばらしさ。無常感がうまく表現されている。

27日 : たいまつを放さない人の手をたいまつが焼く

林良子
27日 : たいまつを放さない人の手をたいまつが焼く

講評
小さな火でも手放さないと大事になってしまう。木や炎の形が人の手の形に見える。

28日 : 流れは 流れ流れて ついには海に入る

村田浩一
28日 : 流れは 流れ流れて ついには海に入る

講評
色がたいへん美しく良い。悠久の時の流れを感じる不思議な風景。

29日 : 日々時々を勤むべきなり

森秀雄
29日 : 日々時々を勤むべきなり

講評
鼻先に花びらをつけて可愛らしい。カメラ目線でどことなく緊張した無心な表情が見ていて飽きない。

30日 : 世は皆無常なり 会うものは必ず離るることあり

宮田敏幸
30日 : 世は皆無常なり 会うものは必ず離るることあり

講評
都会的な一枚。影の撮り方も新しい感覚で撮られていて、雰囲気のある写真。

31日 : 継続は力なり

江草保幸
31日 : 継続は力なり

講評
根気よく継続することの力強さ、機織りの地道な営みを感じる。